昨年も猛暑や大雨、経済不況と相変わらず厳しい年でしたが、今年こそはいい加減に
私たちを取り巻く環境や生きものすべてに暮らしやすい
幸せな年に変わっていってほしいと心から願います。
昨年は猛暑のせいやナラ枯れで山のドングリが不作になり、熊がたくさん里に降りてきて、
日本で約2500頭も殺されたそうです。
我が家ではダンナが深夜に京都の和束町に向かい仕事の納品のために車で走ってたところ、
突然鹿が飛び出してきてボカーンと体当たりし、鹿は無事のようでピョンピョン跳ぶように
走り去りましたが車のボンネットのど真ん中が凹みました。
その2ヶ月後には、これまたダンナがバイクで走ってたところに鹿が飛び出してきて
バイクは転倒、鹿はそのまま涼しい顔で走り去っていきました。
とにかくこの道、秋から冬になるとやたら鹿が多い。往復1時間ほどの道ですが、毎回
10匹近い鹿を見かけます。さすがに熊は見たことないですが、でっかいイノシシが
道のそばにいたりして、けっこうワイルドな道なんです。
車を直すにも鹿が弁償してくれる訳でなし、自腹で直さなにゃならん。
直してもまたぶつかる気がして、車は鹿の減る春まで直さず凹んだままにしておこうと
思っております。
私の田舎の京都の美山でも熊が民家に入ったりうろうろしたりでニュースにも
取り上げられていましたが、11月に田舎に柿をとりに帰った時、庭の柿とキウイが
1つもなく、しかもキレイに枝を切った跡があり、不思議に思って隣に聞くと、
熊対策のために集落の柿など実のなるものは全て採ってしまい、うちのような留守宅は
役員が総出で摘み取ったとの事でした。
年末に墓参りに帰った時も、「熊が出るから墓参りはやめとき」と言われ、
「もう冬眠してるでしょ」と言うと、「例年ならそうやけど、今年は食べ物が少なく
食べ足りないのか、まだ出とる。墓の供え物を狙って来るから危ない。供え物もすぐに
持ち帰らなあかん」と言われました。
住民の安全を考えたら実を取り去ってしまうのも仕方のない事なんだろうけど、
熊だって生き延びるために必死なのに…となんか悲しい気持ちになりました。
これからも今年と同じように猛暑の年は来るだろうし、その度にこのような対策をして
いくのだろうか、どうせなら山の際にドングリのなる木々をたくさん植えておけば熊も
里に降りて来ないはず、実がなるまでに2~3年かかっても、そうする方が本当の解決策
ではないか、共存できる方法を探ってほしいと思ってしまいました。
鹿やイノシシに農作物をやられる農家からは「共存なんて甘いこと言うてられるか!」
と言われそうですが、なんか 本当にこれでいいのか考えさせられた冬でした。
人間もですが、弱いものはますます生きづらい世の中になってきてるような気がします。
人は気持ちの面でも時間的にも金銭面でも余裕がないと、周りに優しくなれない
生きもののようです。
私たちみんなの気持ちに少し余裕が生まれ、人にも生きものにも優しくなれるような、
そんな年になってほしいと心から願う新年です…。